1
2
3
4
5
6
7
9
10
11
12
13
14
15
16
17
19
26
28
30
31
  12 ,2011

団塊世代・あらいぐまの自転車日本一周挑戦記


プロフィール

あらいぐま

Author:あらいぐま
団塊あらいぐまの自転車日本一周挑戦記。ただ今、世界へも足を伸ばし中。

フリーエリア
●メールは・・・こちらから ●ランキング参加中。ポチッをひとつ! にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ
にほんブログ村
29

Category: 四国一周'11.12.19~27

Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

四国よもやま話その①標識の不思議
道路にはいろいろな情報が詰まっている。もっとも大切なのは路面状況。どんな
小さなでこぼこも見逃すまいとチャリダーは目を凝らす。数センチの段差も、陥
没した穴も、自転車にとっては危険極まりない。実は私も昨年夏、段差で転倒し
鎖骨骨折という災難にあった。

道路標識も重要だ。国道●号線と言った表示や「←○○市」などと言った標識も
見逃すことはできない重要な情報だ。しかし、これらは車中心でありことが多い。
道路自体が車が走りやすいようにできているので、自転車は時として戸惑う。そ
して誤った道路に入り込んでしまうことも少なくない。今回も足摺岬の手前で危
うく道を誤りそうになった。

それらに加えて今回の旅では2つほど、不思議は表示に出遭ったのでそれを紹介
してみたい。
まず第一は「所要時間表示の看板」だ。
DSCN2485.jpg
写真を見ていただければお分かりのように「○○まであと何分」という表示にな
っている。しかし、車種により、混雑状況により、所要時間は異なるはず。ここ
はやはり絶対情報である「○○まであと何キロ」が正解だろう。特に自転車にと
ってはほとんど役に立たないことを付け加えておきたい。

もうひとつ「?」が消えない表示があった。それは道路に書かれた数字である。
普通、制限速度表示などは進行方向に向けて書かれている。しかし、この数字の
書き方では運転者には読みにくい。上空からしか解読できないこの数字はいった
い何なのか?
DSCN2389.jpg
これは後に分かった。ある数字の横に標識があり、そこに同じ数字があったのだ。
道路の起点からの距離であった。しかし、数字に規則性はなく、どんな意図でそ
この距離が表示されているかは不明。どなたかご存知の方がおられたら教えてほ
しい。

と、気持ちよさそうに走っているように見えるだろうが、チャリダーは結構忙し
い。全ルートに自転車道を整備してあるのが最も好ましいが、それは無い物ねだ
りというもの。せめては表示の統一と整理を望みたい。

27

Category: 四国一周'11.12.19~27

Tags: ---

Comment: 9  Trackback: 0

2011.12.26~27 阿波池田~徳島
遂に最終日。今日のルートは約90キロ。海抜150メートルから2,3メートルまで下るもの
なのでいつもより少々遅め、8:00に旅館を出た。風も基本的に追い風のはず。気分的に
は楽だが、いつも何かが起きる最終日なので、気持ちは緊張感を保ちつつ、女将さんに
見送られてペダルを踏み出した。

まずハンドルを向けたのは池田高校。もう休暇だと思うが沢山の生徒がいたので、訊い
てみると「補習ですとのこと。きっと受験生だな。そして阿波池田駅。三角屋根の可愛
い駅だった。街並みをぶらぶらと眺めながら国道32号線へ戻り、三好大橋を渡って対岸
の県道12号線へ。こちら側は陽射しもあり温かい。吉野川と近づいては離れを繰り返し
つつ下流へ向かう。道の駅三野近くの吉野川は四国三郎の名にふさわしくゆったりと流
れ、いい風格を持った清流だった。
※池田高校正門。野球のグランドはここにはない。
DSCN2582.jpg
※三野近くの吉野川。清流の名にふさわしい。
DSCN2586.jpg

そして脇町。ここはうだつの街として有名だ。大小のうだつと鬼瓦が独特の雰囲気を作
り出している。ある民家の屋根に昼寝中の猫を発見。ああ、この街は生活感のある街だ
なと思った。
※うだつ。機能だけでなく造形としても美しい。
DSCN2592.jpg
※鬼瓦。恐い表情の瓦だった。
DSCN2598.jpg
※瓦の波に身を沈み込ませ眠っていた猫。
DSCN2597.jpg

その後も県道12号線を進む。と、その時、携帯電話にメールが。小牧から徳島に来て、
近くを走っているpikoさんからだった「今日は第九の里は休業ですよ」。そうか、この
道の駅はドイツ文化や日本初演の『第九について解説するおとが主の施設なので月曜休
館となるのだな…と納得。この道の駅へ行くことを放棄した。

急遽、ハンドルを対岸に切る。「学(がく)」という名前の駅があり、この駅の入場券
は「入学」として受験生などに人気などだそうだ。早速立ち寄り、確か、親戚に受験生
がいたな…と思いだし自動販売機で3枚の入場券を購入。帰ったら送ってあげよう。
※これが「入学」切符。
入学券

あとは徳島駅へ向かうのみ。で、道路を吉野川の堤防に決めた。サイクリングロードの
表示はないが、車馬通行止めとあらば、自転車の天下だ。安全安心の選択をして堤防に
上がれば、風はまさに追い風。しかも結構強い。サイクリストにとって最高の環境に思
わずペースもテンションも上がる!河口まであと30キロの標識を通過。そう、この道は
まさに私のウイニングロード!四国完走のホームストレッチとして最高だ!
※河口まで30キロ地点。素晴らしい道路だった。
DSCN2611.jpg

と、気分良く走っていたのだが、恒例の”魔の最終日”の伝統はまだ完全に消え去って
はいなかった。二つのプチ事件が起きたのだ。
ひとつはパンク!河口まで20キロ地点あたりで後輪のゴロゴロが始まった。自転車を止
めて後輪をチェックするがパンクの原因になるような傷は見えず。しかし、パンクは事
実なので持参のテューブと交換。所要時間はなんと12分。いつの間にかこれにも慣れ、
作業は格段と速くなっていた。
もうひとつの事件は道路の行き止まり!河口まで00キロという表示はあるし、地図にも
しっかりとラインは見える。しかし、最後の吉野川橋の手前で無くなっていた!通リが
かりの犬を連れた老夫婦に道を尋ねると四国三郎橋まで戻ったほうが分かりやすいと言
う。指示通りに戻るとそこには「←徳島駅」の表示が。この標識に従ってはしること約
5キロ、遂に四国一周リベンジの旅は大団円を迎えた。12月26日午後2時45分だった。
※遂に四国一周が成就。徳島駅前で。
DSCN2621.jpg

そしてもうひとつの願望が実現する瞬間もやってきた。そう、わがチャリ友pikoさんと
ここで会うことにしていたのだ。ネット上ではたくさん会話を交わしているのだが実際
に会うのは初めて。まるで恋人をまつ気分で駅中のスターバックスで待つことしばし、
約束の時間ちょっと前にニコニコ顔の小柄な紳士が現れた。pikoさんだった!がっちり
握手。遂に実現した初対面を祝し、早速、徳島ラーメンの店で祝杯と食事。旅の話、機
材の話、怪我の話、家族の話…尽きぬ話の続きはあるバーで継続。そう、私が4月に撤退
を余儀なくされた日の晩にお邪魔したあのバーだ。”井上陽水”の歌を聴きながら、話
は弾み、ようやくpikoさんは22:30過ぎに愛車へ帰って行った。そう、pikoさんは愛車に
自転車を積んで走るというスタイルなのだ。pikoさん、遅くまで付き合ってくれてあり
がとう!
※pikoさんと乾杯!美味しいビールだった!
DSCN2622.jpg

その後、バスの出る24:30前まで、私は”井上陽水”と話し込み、歌い、タクシーに自転
車と積み込んでバス発車地点へ移動。バスは空いており、奇遇にも私の席は来る時と同
じ2列1番。前後に乗客はいない快適な環境のなか、ほどよく酔っていた私は熟睡。気分
良く翌27日午前11時前、東京駅に着いた。その後、自転車を組み立て、用事を済ませ、
午後1時前帰宅。早速風呂で汗を流し、温まり、四国の旅の完了を実感した。
※井上陽水ライブを目の前で鑑賞する贅沢。
DSCN2626.jpg

今回の旅は正直、きつかった。道路状況も厳しかったし、何より天候には一喜一憂を余
儀なくされた。屋根の無い車両に雨や雪や寒波は敵だ。それが、こともあろうに四国で
体験しようとは!そんな時、力になってくれたのは友人、知人だったが、とくにネット
でのチャリ友=pikoさんと枯木チャリダーさんには激励され、アドバイスを受け、本当
にお世話になったし、勇気づけられた。お遍路さんは「同行二人」だそうだが、私は
「同行三人」だったように思う。目に見えないそんな二人に支えられて、また、ネット
上でたくさんおコメントを寄せてくれた方々にも支えられ、西予での、阿波池田での素
敵な出会いを得、四国一周にたどり着けたのだと思う。そして、もちろん気持ちよく送
りだしてくれる家族がいる。そんな全員に声を大にして言いたい。皆さん、本当にあり
がとうございました!いろいろとあった2011年を充実感とともに終えることができます。

本日の走行距離 90.3km



25

Category: 四国一周'11.12.19~27

Tags: ---

Comment: 6  Trackback: 0

2011.12.25 今治~阿波池田(三好市)
今日は阿波池田(三好市)を目指す。そう、あのさわやかイレブンで名高い池田高校の町。
ルートは今治~西条~新居浜~川之江~三島と海岸沿いに走り、ここからが問題。川之江
から阿波池田へ行く際の峠が雪の多い場所なのだという。そして今日の天気予報は午後か
ら雨または雪。だからこの峠を行くなら、早めに通過する必要がある。
もうひとつの選択はどこからか列車に乗り、多度津経由で阿波池田へ入るというもの。こ
の選択の分岐点は川之江辺りだ。ここでどちらかを決定しなければならない。

ということで、今日はセンチュリーラン(100マイル=160kmレース)気分で走ることに決
めた。特に見るべき個所もないので、とにかく走るのだ。幸い、風は基本的に追い風であ
る。7:00ホテルをでてすぐのコンビニで朝食を済ませ、非常食をバッグに詰めて出発。

今治から西条はかって逆コースを走っているのだが、景色を思い出さない。同じ道路でも
行くと帰るとでは全く印象が異なるのだ。やっと西条駅近くで懐かしい風景をちょっと発
見したが、特に撮影をすることもなく通過。この辺りはメイン道路である国道11号線を避
け県道13号線を選択。大型車がないわけではなかったが走りやすかった。
※途中。路面には昨晩の雪が残っていた。
DSCN2554.jpg

そしてそして、何と11:30に三島着。三好市へはこの先を右折の看板が出てくる。さあこ
こからどうするのか?決定の時は来た。で、たまたまそこにあったモスバーガーに入り、
ちょっと早い昼食をとりながら作戦を練る。
※しかし、三島い着いたころ青空が。走れる!気分は高まる。
DSCN2556.jpg

三好市まではあと30キロだ。山岳コースとは言え、2時間半もあれば走りきれるだろう。
ということは遅くとも午後3時までには着く。例え雪になっても3時間を耐えればよい。
多度津経由はないな…そう考えていたところに阿波池田の友人から電話が入る。
「今、どこですか?三島?めちゃくちゃ早いじゃないですか!あと30キロです。2時間
で着くんじゃないですか?」と早口でまくしたてる。私は慎重に「途中の雪が心配なん
だけれど…」と言うと「大丈夫です。徳島(の天候)はもう回復しました」との即答。
これで山岳コース経由が決まった!晴天の阿波池田が目に浮かんだ。

そして12:00、モス出発。あと28キロ。あと24キロ…看板を注視しつつ進む。あと18キロ
あたりから道はずっと登りになる。それほど急坂ではないのだが、その長さがボデーブ
ローのように効いてくる。あと12キロ地点くらいだろうか境目トンネルに出る。この峠
が頂上だ!トンネルを出ると気温表示板があり、その数字は1度!昨日降ったのだろう路
肩の雪もまだ残っている。いい時間に通過できた。そしておよそ10キロのダウンヒル。
脚も回さないのでカラダは冷え、寒い。路面の凍結が怖いのでスピードをセーブしつつ
下り、吉野川の上流にあたる祖谷川に架かる池田大橋の手前を右折し、友人が手配して
くれた温泉宿小西旅館に到着。この宿が気に入った林芙美子が長逗留し、いくつかの作
品をここで書いた宿だという。この時、時計は午後2時少し前。今治から97.3kmを休憩
時間込み7時間弱で走り切ったことになる。追い風に感謝!
※しかし、やはり峠は生易しいものではなかった。民家の屋根にはすっかり雪。
DSCN2560.jpg
※境目トンネルを抜けた地点の気温は1度!
DSCN2567.jpg
※旅館の入口に立つ林芙美子の記念碑。
DSCN2568.jpg

すっかり冷え切った体を温泉で癒し、女将さん手作りのぜんざいをいただいて生き返っ
た。走りに徹した25日。間もなく数年ぶりに会う友人がやってくる.
5時。おそらく10年ぶりくらいに再会した友人はすっかりいい貫禄の実業家になっていた。
一緒に行ったブラジル地球サミットの思い出などを語り合い、また、ここ阿波池田を取
材に訪れたことなどを話すうちに、なんとその際の宿泊もこの旅館だったと気づいた。
私も窓から祖谷川を見た時に「この景色は見た記憶があるな~」と感じていたのだが…

2時間、飲んで、語って、友人は次の席に出かけて行った。再会を約して!
※初めて会ったのは1992年。印象は変わっていなかった。
DSCN2579.jpg

本日の走行距離 97.3km

24

Category: 四国一周'11.12.19~27

Tags: ---

Comment: 6  Trackback: 0

20111224 西予~松山~今治
いったい今日はどんな天候なのか?気になってまだ薄暗いうちに起きて見ても外の様子
は分からない。やっと6時頃、窓から外を眺めれば雨も雪も降ってはいない様子。これは
いいぞ!と6時半の朝食を済ませ、再度、外を眺めれば……何と、雨が!フロントマンに
よれば「雪は止んだんだけどね…」
※黒い屋根瓦にうっすらと積もった雪。これはこれで美しいが…。
DSCN2519.jpg
※列車に乗りこむ頃、雪は本降りになった。
DSCN2530.jpg

こんな不安定な天候では自転車はあきらめざるを得ない。松山行きの列車時刻表を見れば
およそ1時間に1本の特急が走っている。最悪は道後温泉でゆったり…かなと考え、西予は
ゆっくりと10:12の特急で出発することに。松山以降のことは松山で考えよう。こんな優柔
不断な時間も悪くはない。

9時15分、卯之町駅着。昨日お世話になった友人の両親にお礼の電話をし、10:12発の特急
に乗る。この頃、外は大雪。この先、どんな気象が待っているのか…不安いっぱいの出発
だった。

が、列車が大洲を過ぎた辺りから周囲の状況が変わってきた。道路は乾き始めているし、
雨や雪の気配は全くない。しかも陽射しさえ差し込んでいる。その切ない願望は列車が
松山に近づくにつれ確信に変わってきた。松山からは走れる。よし、暗くなるまでに走れ
るところまでは走ろう。少なくとも今治までは!

11:16、列車は松山到着。構内のレストランで「じゃこ天うどん」の昼食。自転車を組み
立て、12:00出発。まずは松山城へ向かう。通過証明写真の撮影だ。そして基本的なルー
ト国道196号線を突っ走る。特に見るべきものもないので、ひたすら走る。時間との戦い
でもある。その間、最大の問題は風だ。予報では今日も北西の風強し。ということは、風
早の郷風和里(ふわり)までは北西の風をもろに受けるが、この岬を回り込んだ後は、
進行方向は北東になるので、ひょとすると追い風になるかも知れないのだ!あわい期待
を胸に岬を回り込むと……風は見事に追い風だった。ブラボー!
※松山城遠景。
DSCN2534.jpg
※こんな雲が浮かんではいたが…
DSCN2536.jpg

風を味方につければ怖いものはない。スピードはぐんぐん上がる。早い時間に今治到着
の期待が膨らむ。しかし、こんな時に落とし穴がある。道を間違えることだ。これを
やってしまった。前回の走行ルートとのドッキングをしまなみ海道の出発地点にしたい
と思っていたのだが、いつのまにかバイパスに入り込み、ここから今治市街まで戻らな
くては行けなくなったのだ。しかし、OK!今治城を継続地点としよう。そう考え直し
て今治城を目指す。到着は14:45。松山から2時間45分だった。懐かしい藤堂高虎像との
再会。記念写真を撮り、駅前のビジネスホテルにチェックイン。上空には真っ黒の雲。
いいタイミングだった。
※今治城。これで前回のしまなみ海道走行と繋がった。
DSCN2540.jpg

ところで今治の名物と言えばタオルと焼き鳥だ。なぜ焼き鳥か?それは知らないのだが
夕飯はそれにしようと決め、フロントマンに尋ねたところ、最も古いという店を教えて
くれた。その名は「五味鳥」。書いてくれた地図を頼りに徒歩5分。その店は鉄板で鳥
を焼く店だった。ここの主人が大阪で修行中にその方法を思いつき、これを今治でやっ
たところ大好評を博したのだそうだ。その後、この方法で焼き鳥を提供する店が増え、
人口当たりの焼き鳥店の数が日本一になったときに今治市が焼き鳥の町を宣言したのだ
そうだ。創業52年になると言う主人の焼くカワ、レンコン、豆腐は美味かった。独特の
味付けをして揚げた唐揚げ=せんざんきも美味だった。ビールと良く合うメニューに
大満足し、外に出ると雨が上がった後だった。天気の心配がまた甦ったが、ここはケセ
ラセラで行こう。明日は、なんとか阿波池田にたどり着く!それだけを目指そう。
※鉄板で焼くご主人。52年の風格が漂う。
DSCN2546.jpg
※せんざんきやカワ(美味!)、串焼きなどをいただいた。
DSCN2548.jpg

本日の走行距離 49.5km

23

Category: 四国一周'11.12.19~27

Tags: ---

Comment: 5  Trackback: 0

20111223 宿毛~西予
今日は長丁場を予定していた。宿毛を出て、やはり海沿いに走り、西予へ。ここで友人
のご家族と会い、歴史的に類書ある施設を見学し、大洲を経て伊予長浜まで行く約126キ
ロ。早めに西予に着きたいこともあり、まだ明けやらぬ6:30にビジネスホテル発。暗く
て道路標識が読めないのは不安だったが、基本的には県道7号線…と念じて進む。

7時過ぎ。ようやく明るくなってきた。曇りとの予報だったが太陽が顔をのぞかせる。神
秘的と言ってよい素晴らしい朝がやってきた。風も雨もない。予報が外れてラッキーだ
なとひとり悦に入りつつ走る。しかし、道は登りの連続だった。いや、登りと下りのプ
ラスマイナスはゼロなので上りばかりということはあり得ないのだが、走っている身に
はそう思えてしまう。一部は自転車を押し上げ、どうにか国道56号線と合流する。
※夜明け。幻想的な景色が見られた。
DSCN2491.jpg

後はこの国道を突っ走るだけだ。しかし、この幹線道路は交通量が半端でない。大型車
も多い。幅広い歩道があるところはなるべくそこを走ることにし、危険を避けつつ走る。
なぜ、急いでいるか?それは西予で会う予定の友人のご両親に「12時到着を目標にしま
す」と伝えてあったからだ。11時に、どのあたりを走っているのかを報告することにし
ていた。が、11:20、電話を入れたのはまだ宇和島の手前、西予まであと22キロ地点だっ
た。これではどうしても12時には着けない。ならば午後1時を最低目標にしよう…休み
も取らず、ひたすら西予を目指した。

しかし道路は容赦ない。道路はアップダウンを繰り返し、西予はなかなか近づかない。
そして「あと10キロ」と言う地点を過ぎたとき、私は自転車を止め、レインスーツを着
た。ポツポツと雨が降り出し、山から下りてくる車はワイパーを作動させている。山は
きっと雨なのだ…そう考えてのレインスーツだった。レインスーツに袖を通している時、
ふと山の方角を見上げた私の目にとんでもないものが飛び込んできた。大きな虹だ。遠
くの山の手前にドーンと横たわる大きな虹。半円でない虹も珍しいが、こんなに近い虹
も珍しい。いいことのある兆し…そう考えてまた私は自転車にまたがった。
※大きな虹。いい予兆と思ったのだが…
DSCN2496.jpg

この辺りから西予までの間、道はだらだらと登り、10個のトンネルがあると聞いていた。
道路わきには「反射ベストを着けましょう」の看板。私もそれに従った。反射ベストは
もちろん、前照灯は2台、ヘルメットの後ろには赤色灯…ここまでやれば運転手も自転車
の存在に気付いてくれるだろう。そしてその効果はあった。沢山の車に追い抜かれたが
「怖い」と思ったことはなかったのだ。

9個のトンネルは基本的に上り坂でスピードは上がらない。しかしトンネルとトンネルの
間には晴天の時もあり、気持ちよく走れた。そして最後は最長1320メートルの法華津(ほ
けつ)トンネル。このトンネルは下り坂だったので最後の力を振り絞ってペダルを踏む。
そして見えてきた出口。顔に当たる風も冷たくなって気持ちいい。「着いたぞ!」心で叫
びながらトンネルを抜けると、雨だった!それもかなり強い雨だった!

トンネルを抜けたら電話をする約束だった。13:30.四国は甘くなかった。そして、雨とい
うおまけまで付けてくれた。指定されたコンビニ前にもうお父さんが着いていた。お家ま
で案内していただき、すぐに車で昼食へ。「ひゅうが飯でいいかね?」というお奨めの丼
をいただいた。卵ご飯に刺身を加えた漁師の料理だそうだが、いいだしが効いていてとて
も美味しかった。その後、ご夫婦に米の博物館、開明学校を案内していただいた。保存さ
れている古い町並みも知的で、この町の由緒ある歴史がうかがえた。
※友人Sさんのご両親。どちらにも似ていると思った。
DSCN2502.jpg
※ひゅうが飯。素朴な漁師料理だ。
DSCN2501.jpg
※米の博物館の名物、109メートルの廊下。ゴールははるか先だ。映っているのはNHKの
取材班。年末の番組でここにタレントが来てぞうきん掛けに挑戦するらしい。
DSCN2506.jpg
※壁面には過去のベスト10傑が張り出されていた。男子の最高記録は21秒だった。
DSCN2508.jpg
※開明学校。起源は明治2年にまでさかのぼる。
DSCN2514.jpg

その間、雨は降り続いていた。私はすっかり走り続ける意欲を失った。この寒さに恐れを
なしたとも言える。そこで、昨晩予約した民宿に断りの電話をいれ、ご家族に紹介してい
ただいたビジネスホテルにチェックイン。冷えた体を風呂で温め、一息ついた。今日はこ
こで疲れをとり、明日からは天候を見定めながら行動しようと思う。

本日の壮行距離 85.5km